ゼネコン、デベロッパー、管理会社に罰則を
慌てたのは法務省と弁護士会の社会部で、半年待っていただきたいと言ってきた。私は半年待つ条件として、区分所有法の改正に際して、充実したマンションの建て替えのあり方を書き入れることを約束させた。約一年がたち、区分所有法の改正にあたっての協議会が、東京大学法学部の能見善久教授を座長に始まったのである。私はさっそく能見教授に会いに行った。能見教授は物腰の優しい人で、区分所有法についてはかなり前から興味があったと言って、私を迎え入れてくれた。私は区分所有法の中には数字を入れてはいけない、と訴えた。マンションには複数の世帯が同居している。数字を法律の中に入れると分かりやすくなり、決め事も簡単になるがそれが間違いの元である。これまでは、マンションで生活したことのない学者や専門家が区分所有法に携わっていた。だから法律の中に数字を入れる。しかしマンションは一戸建てとは違う。一戸建てなら家族の長が判断すればそれでよいが、マンションにはその家族の長が何十人何百人いるのである。そのためにマンション内に派閥ができ、言い争いが絶えない。しかし、マンションには素晴らしいことが一つある。それは管理規約だ。その管理規約に、区分所有法に使うべき数字を投げ込むことで、マンション内には争いや派閥がなくなると私は思っている。能見教授は私の話を聞き、メモをとっていた。マンションを建てたゼネコン、マンションを供給したデベロッパー、マンションを管理する管理会社にも罰則規定が必要である。区分を所有した者に対する法律が今までの区分所有法であったが、それだけでは不十分である。
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